ホーム > 耐震診断 > 改正耐震改修促進法 > 今後の見通し(診断結果の公表により客が遠のく等の影響)
今回の法改正により、一定の要件を満たす建築物について耐震診断が義務付けられるとともに、その診断結果が公表されることになりました。
診断結果の公表はホテルや旅館、病院等の事業者の事業運営に大きな影響を与えることが予測されます。
耐震基準を満たしている施設とそうでない施設という明確でシンプルな基準が設けられることになりますので、事業の差別化を図るため、耐震基準を満たしている施設は、積極的にそれをアピールしていくことでしょう。
それにより、それを主張できない施設は「耐震化されていない施設」としてクローズアップされ、事業の継続に大きな影響を及ぼすことでしょう。
この影響は、客足の出足や入店テナントの不足、賃料の低下といった直接的な影響に止まらず、利用者の安全確保に対して不熱心な企業という、企業の存続に関わる大きな命題を突きつけられることになります。
また、これは蛇足になるかも知れませんが、耐震診断を実施するということは、その後の耐震改修工事とセットで将来のことを考えなければなりません。
つまり耐震診断の結果、現行の基準を満たしているという、いわゆる「シロ」の判定がおりるということはまずありません。
耐震診断の結果は、ほとんど全ての事例において、「クロ」の結果となることは、国土交通省はもとより、地方自治体、改修工事の業者等の関係者にとっては暗黙の事実ですので、施設を運営する事業者は、希望的な観測は持たず、耐震改修工事における国や地方自治体の助成制度等も含めた総合的な見地から、この問題に取り組んでいくことが望まれます。
地震はいつ起こるかわかりません。いざという時に備え、
早急に耐震診断を行うことを強くお勧めします。
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